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【Azure】内部モード API Managementの構築手順と開発者ポータルへのアクセス

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本記事では、API Managementを内部モードにする手順を解説します。

API Management 内部モードについて

API Managementを内部モードにすると、API Managementが外部からアクセスされない状態を作る事が出来ます。

これにより、APIに外部から直接通信させない状態を作る事ができ、APIをセキュアに守る事が出来ます。

併せて利用される事が多いサービスとしてApplication Gatewayが挙げられます。

Application GatewayをAPI Managementの前に配置し、API Managementを内部モードにする事で、API Managementへの通信をApplicatio Gatewayからのみに限定させる事が出来ます。

今回は以下のように仮想ネットワークの中のサブネットにAPI ManagementとVirtual Machineを配置するシンプルな構成を作成します。

実施手順としては以下のようになります。

  1. ログイン:Azureにログインします。
  2. 仮想ネットワークの作成:リソースを配置する為の仮想ネットワークを作成します。
  3. ネットワークセキュリティグループの作成:API Managementを内部モードで作成する為には、サブネットにネットワークセキュリティグループを正しく設定する必要があります。
  4. パブリックIPアドレスの作成:API Managementを内部モードで作成する際に、コントロールプレーントラフィック用のパブリックIPを作成する必要があります。
  5. API Managementの作成・内部モード化:上記の準備が完了したら、API Managementを作成します。
  6. 仮想マシンの作成:仮想マシンを作成し、開発者ポータルへアクセスします。

ログイン

まずは、Azure公式ページからAzureにログインしましょう。

Azureアカウントを保持している方はSign inを、保持していない方はFree accountよりアカウントを作成しましょう。

仮想ネットワークの作成

まず、仮想ネットワークを作成します。この仮想ネットワークは、API Managementと開発者ポータルにアクセスする為のVMを配置する為に利用します。

検索バーに”Vnet”などと入力し、”仮想ネットワーク”を選択しましょう。

“基本”タブにて任意の基本情報を設定します。今回はリソース名を”test-apim-vnet”とします。

“IPアドレス”タブでは、サブネット名を”default”から”test-apim-subnet”に変更します(変更しなくても問題ありません)。

上記の設定が完了したら、仮想ネットワークを作成します。

ネットワークセキュリティグループの作成

API Managementを内部モードで作成するには、ネットワークセキュリティグループをカスタマイズして設定する必要があります。

まず、検索バーに”nsg”などと入力し、”ネットワークセキュリティグループ”を選択し、作成します。

“基本”タブに任意の基本情報を設定します。今回はリソース名を”test-apim-nsg”とします。

上記の設定が完了したら、作成します。

公式ページに記載がある通り、以下の様にインバウンドとアウトバウンドのルールを追加します。
ポート番号やその他設定の詳細は公式ページを参照下さい。

受信セキュリティ規則には以下を許可するルールを追加します。

  • 任意の場所→仮想ネットワーク (ポート3389)    ※外部からRDP接続を行えるようにするため
  • インターネット→仮想ネットワーク
  • API Management→仮想ネットワーク
  • Azure Load Balancer→仮想ネットワーク

送信セキュリティ規則に以下を許可するルールを追加します。

  • 仮想ネットワーク→ストレージ
  • 仮想ネットワーク→SQL
  • 仮想ネットワーク→Azure Key Vault

上記のルールが追加できたら、”サブネット”タブより、”test-apim-subnet”に関連付けを行います。

パブリックIPアドレスの作成

続いて、パブリックIPアドレスを作成します。内部モードであっても、API MangementにパブリックIPを付与する必要があります。

このパブリックIPアドレスは管理エンドポイントへのコントロールプレーントラフィックにのみ使用されます。

検索バーに”パブリックIP”などと入力し、”パブリック IP アドレス”を選択します。

“基本”タブより、任意の名前を付与し、IPバージョンがIPv4、SKUがStandardであるを確認し作成します。

作成が完了したら、”構成”タブより、任意のDNS名を付与します。

API Managementの作成

ではいよいよAPI Managementの作成に入ります。

まず、検索バー、”API Management”などと入力し、”API Managementサービス”を選択し、作成します。

“基本”タブでは、任意の基本情報を入力します。

価格レベルは、”Developer”を選択します(デモ目的のため)。

“監視”、”スケーリング”、”マネージドID”については全てデフォルトのまま変更する必要はありません。

“仮想ネットワーク”タブでは、”接続の種類”を”なし”とします。

“なし”を選択する事で、API Managementはどの仮想ネットワークにも紐づかない状態で作成される事となりますが、デプロイ後に内部モードに切り替えます。
個人的に後から内部モードにする方が、デバッグが容易な様に感じるためです。

上記の設定が完了したら、API Managementを作成します。作成には30分程度かかります。

作成が完了したら、API Mangementの”ネットワーク”タブより、内部モードに切り替えていきます。

“仮想ネットワーク”にて”内部”を選択し、紐づけるサブネットとパブリックIPアドレスを選択します。どちらも先程作成したものを選択します。

上記にてAPI Managementの内部モード化が完了です。

以下にて内部モードにて開発者ポータルにアクセスする手順を解説します。

仮想マシンの作成

内部モードでAPI Managementの開発者ポータルにアクセスするには、仮想マシンからアクセスする必要があります。

以降でその仮想マシンを作成して行きます。

検索バーに”Virtual Machine”などと入力し、”Virtual Machines”を選択し、作成します。

仮想マシンの作成は、以下の様に、Windowsのイメージを作成、RDPからのアクセスが可能な状態で作成します。

※仮想マシン作成の詳細に関しては、【Azure】Virtual Machines(仮想マシン/VM)とは?使い方徹底解説!を参照下さい。

仮想マシンが作成できたら、RDP接続を実施し、hostsファイルに追記をします。

hostsファイルは”C:\Windows\System32\drivers\etc\”配下に存在します。

hostsファイルを開いたら、以下の様に、API ManagementのプライベートIP(API Managementの概要タブより確認可能)とそれに紐づく5つのエンドポイントを登録します。

登録するエンドピントは以下となります。

  • ${API Managementのリソース名}.azure-api.com
  • ${API Managementのリソース名}.portal.azure-api.com
  • ${API Managementのリソース名}.developer.azure-api.com
  • ${API Managementのリソース名}.management.azure-api.com
  • ${API Managementのリソース名}.scm.azure-api.com

登録が完了したら、保存します。

続いて開発者ポータルにアクセスする為のURLを取得します。

API Managementの”概要”タブより、”開発者ポータル”の文字を押下します。

すると、新しいタブが開くので、新しいタブにてURLを全てコピーします。

仮想マシンに戻り、Micorsoft Edgeを開き、コピーしたURLを貼り付けます。するとAPI Mangementの開発者ポータルにアクセスする事が可能です。

※Internet Explorerを利用すると、上手くアクセスできないので注意が必要です。

 

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